2019年9月17日火曜日

2019年度 関東新人大会

失礼致します。
慶應義塾體育會少林寺拳法部一年の高澤理沙です。
9月15日に千葉県蘇我市のJFE体育館にて行われました、第17回関東新人大会について御報告させて頂きます。
結果は以下の通りです。

演武
【男子白緑帯】
第3位 木村(法法1)・西山(文1)
【女子白緑帯】
第3位 岡田(法政1)・高鹿(文1)
【男子茶帯】
第3位 諸江先輩(法政2)・東先輩(法政2)

運用法
【級拳士の部】
第2位 金先輩(法法3)
第3位 多田先輩(商2)

以上になります。

本大会は、我々一年生にとっては初めての本格的な大会でした。私達の本当に初めての大会は7月に神奈川文化体育館にて行われた神奈川県大会でしたが、今大会のテーマが「初陣」であったように、新人大会が一年生の初公式戦という他大学も多々あったようです。何の因縁か、神奈川県大会の際の活動報告を担当させて頂いたのも私でした。部のホームページにおいて、2回続けて大会の報告を不肖私の言葉でさせて頂けることに感謝致します。
本大会へ向けた練習が本格的に始動したのは、8月に入ってからでした。県大会当日に今大会のペア発表があり、7月はオフ期間であったこともあり構成決めで過ぎていきました。8月に入り夏休みの正規練習が始まりましたが、迫り来る夏合宿への不安と酷暑のせいで演武練にはあまり集中出来ていなかったように思います。しかし、夏合宿までに6構成一通り通せるようにという指示があったため、死に物狂いで暫定の構成を叩き込みました。そのような状況であったためこの段階におけるクオリティは言わずもがなであり、夏合宿期間の通しや先輩より頂いたアドバイスをもとに、本格的に新人大会に向けて詰めていったのは9月に入ってからでした。
県大会の時は入部して間もなく、構成を覚えるのに必死で、約一か月の練習期間のうちの殆どを「6構成通せるようにすること」に費やしました。しかし今回は、夏合宿までに全構成を通せるようになっていたこともあり、9月に入ってからの丸二週間を完成度を上げることに費やすことが出来ました。夏休みで授業もなく、部活のある日はほぼ一日がかりで練習に時間を割いていました。そのような中で、悩みどころだったのが「何を、どう直すか」でした。十分な自主練時間が取れる中、先輩から頂いたフィードバックをもとに「何を直すべきか」という課題は明確でしたが、自分たちの実力を鑑みて「どう直すか」には個人個人の意識と工夫が必要でした。自分の中で気を付けるポイントを決め、一本通しに臨むのに動画を見返すと全然改善されていないことも多々あり、迷走する日々でした。特に悩まされたのが、柔法の諸説の多さでした。送り小手に至っては5パターン程教わり、結局自分達の最終方針が定まったのは大会3日前でした。大会が近づくにつれて現状で直せる箇所も減っていき、「何を取り、何を捨てるか」という選択にも悩まされました。私達が最終的に絞った三つのポイントは、「当身、残身、蹴りの引き」でした。
大会当日は天候にも恵まれ、朝は暑いくらいでした。蘇我駅に8時半前に集合し、先輩を待っていると様々な大学が通り過ぎます。新入生合宿や合同練で知り合った拳士と軽い挨拶を交わしながら、「ついに本番が来てしまったのだな」と実感しました。会場に到着し、拳士整列が終わるとすぐに予選1ラウンドが始まりました。私の出場した女子白緑帯の部では、1コート約13組でした。他の組の演武を見ていて、それぞれの個性の強さに驚きました。構えから気合、残身まで自分たちが慶應で見てきたものとは全く異なり、新鮮で面白かったです。大会までの練習で、自分たちが「これが正しいはずだ」と思って積み重ねてきたものとは恐らく全く別の方法で練習をしてきた人達と同じコートで、そして同じ評価基準で採点されるのは面白かったです。
予選1ラウンドから順々に結果が掲載され、無事に本選に進んだことを確認して開会式に臨みました。開会式終了後、本選Aから順に開始しました。本選では予選を勝ち抜いた12組で行われ、全体的なレベルも空気感も予選とは違うものでした。同じコートで演武をしているのは皆大学始めの一年生で、与えられていた時間は皆同じでした。4月5月の時点でゼロからスタートし、それぞれが与えられた環境で努力してきた結果が今回の演武であったと思います。そのような中で、早稲田や明治といった強豪校が揃う中見事メダルを獲得してくれた同期を誇りに思います。
私のペアとしましては、今大会の目標を6位入賞と掲げていたのですが、惜しくも入賞を逃してしまいました。予選は全体の5位通過で、決して無謀な状況ではなかったはずです。予選終了後、撮影して頂いた動画を見て「スピードが昨日より全然遅い」とペアで話し合った結果、「本選ではもっとテンポを上げよう」という結論になりました。しかし、いざ本選ではテンポを上げようと焦った結果、攻撃を外したり柔法で固めが決まらなかったりと相当雑な演武になってしまいました。全体的に流れてしまった割に合計タイムはギリギリで、点数も予選より下がり、結果として全体の順位も下がってしまいました。
予選での反省点を本選に向けて修正しようとする姿勢自体は間違っていたとは思いません。今回の致命的ミスは、「何が評価されているのか」を見誤ったことです。今大会の他校の演武とそれに対する評価を見ていて、女子白緑帯で重要視されているのは「正確さ、丁寧さ」であったと感じました。しかし本選に向けてスピード向上を優先し、丁寧さを疎かにした結果技術点も下がってしまいました。練習の時点で、もっと速さと正確さのバランスの採れるスピードを模索しておくべきでした。大会終了後、温かいお言葉をかけて下さった先輩方には心より感謝申し上げます。

私の本年度の目標は、「目の前のことから逃げないこと」です。5月の早慶合同練の際、「甚だ僭越ながら」のくだりでそう宣言しました。今大会の結果もきちんと受け止め、その反省を自分のものにして全日に向けて頑張っていく所存です。今後ともよろしくお願い致します。

最後になりますが、日頃からご指導頂いております麻田先生を始め諸先輩方、当日朝早くから応援に駆けつけ、補佐やビデオ撮影等サポートして下さった先輩方に心より感謝申し上げます。

以上で活動報告を終わらせて頂きます。
失礼致しました。

慶應義塾體育會少林寺拳法部一年 高澤理沙