2022年6月6日月曜日

2022年度 早慶合同練習会

失礼致します。

慶應義塾腿育會少林寺拳法部1年の細井柚季です。

5月29日に行われました早慶合同練習会について報告させて頂きます。


本年度は日吉で早慶合同練習会が開催されました。

普段練習を行っている馴染みのある場所であるのに、当日はいつもと全く異なる雰囲気が漂っていました。合同練習会の1週間ほど前から特別なトレーニングメニューが組まれていましたので、覚悟して朝を迎えたつもりでしたが、その想像を遥かに上回る試練が待ち受けておりました。


まずは着替えを済ませて整列すると、これまでの人生の中で出したことのないほどの声量で「ファイトー!」と叫び続け、サングラスをかけて登場した4年の先輩方に気合を見せました。最高気温31度、2022年初めての真夏日という中、午前中最初に行われたのはクロスカントリー。塾高の前を通り過ぎて階段を駆け下り、テニスコート奥の民家を周り、再度階段を駆け上るコースを時間制限付きで数周走るメニューです。特に階段を上る際は全身に負荷が大きくかかり、1本目のメニューながら1日の体力が全て奪われました。途中で私は脈がとんで苦しくなった為、一旦道場で休ませて頂きましたが、周りに遅れて走っていると既にゴールした先輩方が戻ってきて一緒に完走してくださいました。私は自分のことに精一杯で周りのことを考える余裕がありませんでした。しかし、同じハードな練習をした上で、さらに応援までしてくださる姿勢を見て、感銘を受けました。私も基礎体力を向上し、来年は同じように後輩をサポートできる先輩になりたいと強く思いました。


罰ゲームとしてアスファルト上で拳立てやバービー、スクワットなどを行なった後、道場に戻り新入生が自己紹介を行いました。声が小さかったり、噛んだりしまったりして、何度もやり直しさせられている同期もいました。そして、ランメニューがついに終わりホッとしていた私ですが、4年の先輩から外に出てランメニューを再開すると告げられた時は崩れ落ちました。塾高の周りを走る「インターバル」、銀杏並木の坂を走る「坂道ダッシュ」を行いました。不整脈と若干の熱中症で身体は限界を迎えていましたが、弱い自分を押し殺し、足を一歩でも前に出そうと踏ん張りました。陸上部に入部したのだったっけ、と何度も思いました。


1時間のお昼休憩中は、事務連絡以外の会話をほとんどせず、床に寝転がって休息している部員が大量発生しておりました。私も軽食を取り、静かに午後の練習に向けて備えました。


午後の最初はその場基本でした。振り子突き、蹴り上げなどを200本 × nセット行いました。気合の声が小さかったり、全力を尽くしていないと判断されると何度でもやり直しを命じられました。体力は限界を超え、もはや気合いで乗り切る以外に術はないため、どの部員よりも大きな声を出すことを心がけておりました。その後はミットの上を跳ぶ「サイドジャンプ」を数十往復、チーム対抗の「馬跳びリレー」を何往復もしました。メニュー合間に3年の先輩方中心にやってくださる「気合」だけが頼りでした。


その後は膝と肘をくっつける「バイシクルクランチ」、上体起こし、身体をV字に折り曲げる「ジャックナイフ」、そのほか腹筋を鍛える筋トレをいくつか行い、早慶合同練習会は終盤に近づいて参りました。最後のメニューは「たじぴょこジャンプ」。3年以下全員で輪になって手を繋ぎ、しゃがんだ状態で左右にジャンプするものです。4年の先輩は円の内側に入ってビデオカメラを向けて「最後まで笑顔で!」と仰るのですが、回数を重ねるにつれてのし掛かる負担は大きかったです。他のメニューと同様、何度もやり直しさせられた後、ついに早慶合同練習会のトレーニングが終了致しました。


終わりの合掌をした時には、気付いたら涙がこぼれ落ちておりました。やっと練習を終えたのだという安堵、思うように身体が動かなかった悔しさ、重い鎖が外れたような解放感...。色々な感情がその涙に詰まっていました。誰にも見られないように泣いていましたが、私のことをずっと近くで支えてくださった田川先輩が号泣している姿を見て、また泣いてしまいそうでした。


その後着替えを済ませて整列すると、先輩方がドーナツやハーゲンダッツ、ドリンクをくださいました。一発芸の披露、表彰式、早稲田大学との懇親会も行われました。大変なことばかりでしたが、結局は何だかんだ楽しかったように思います。


早稲田大学を含め、他大学と交流するのは私にとって初めての機会であり、多くの刺激を得ることができました。改めて振り返ってみると、今回はほぼ少林寺拳法をしませんでしたが、ライバルである早稲田と汗を流し、お互いに限界の壁を越える挑戦ができました。今後の練習でも、毎日少しでも成長するために部の活動に励んでいきたいと思います。


最後になりますが、コロナ禍にもかかわらずこのような成長の機会を与えてくださった皆様に感謝しております。弱音を吐いてしまいそうな私を奮い立たせてくださった4年生の先輩方、心が折れそうな時に何度も笑顔で支えてくださった3, 2年生の先輩方、練習会に参加してくださった早稲田大学少林寺拳法部の皆様に心より感謝申し上げます。


以上で報告を終わらせて頂きます。失礼致しました。


慶應義塾腿育會少林寺拳法部1年 細井柚季