失礼致します。
慶應義塾體育會少林寺拳法部1年の丸尾紘太朗です。
5月28日(日)に行われました早慶合同練習会について報告させて頂きます。
本年度は日吉で早慶合同練習会が開催されました。
普段練習を行っている馴染みのある場所であるのに、当日はいつもと全く異なる雰囲気が漂っていました。合同練習会に備え、2.3週間ほど前からトレーニングを部活でも行い、私は新人賞を取ろうと張り切っていましたが、想像を遥かに上回る試練が待ち受けておりました。
まずは着替えを済ませて整列すると、3年以下の部員がとてつもない声量で「ファイトー!」と叫び続け、サングラスをかけて登場した4年生の先輩方に気合を見せました。午前中最初に行われたのはクロスカントリー。塾高の前を通り過ぎて階段を駆け下り、テニスコート奥の民家を周り、再度階段を駆け上るコースを数周走るメニューです。特に階段を上る際は全身に負荷が大きくかかり、1本目のメニューながら1日の体力が全て奪われました。私は何周かしただけで、呼吸が苦しくなり、足を前に運ぶだけで息が上がってしまいました。
道場に戻り新入生が自己紹介を行いました。声が小さかったり、噛んでしまったりして、何度もやり直しさせられている同期もいました。そして、ランメニューがついに終わりホッとしていた私ですが、4年生の先輩方から外に出てランメニューを再開すると告げられた時は體育會であることを再認識しました。塾高の周りを走る「インターバル」、銀杏並木の坂を走る「坂道ダッシュ」を行いました。クロスカントリーで疲弊し切った足を精一杯動かし、声を目一杯出して、疲れを紛らわしました。しかし、顔を下に向けそうになる中、同じハードな練習をした上で、さらに応援までしてくださり、離れないよう背中を押してくださった先輩方の姿に感銘を受けました。私も基礎体力を向上し、来年は同じように後輩をサポートできる先輩になりたいと強く思いました。
1時間強のお昼休憩中は、事務連絡以外の会話をほとんどせず、床に寝転がって休息している部員が大勢いました。合同練習会の前、先輩に「お昼はゼリーがいいよ」と言われていた意味を痛いほど理解し、ゼリーを口にしながら、静かに午後の練習に向けて備えました。
午後の最初はその場基本でした。振り子突きは全員×10回、蹴り上げは100回行いました。気合の声が小さかったり、全力を尽くしていないと判断されると何度でもやり直しを命じられました。体力は限界を超え、もはや気合いで乗り切る以外に術はないため、どの部員よりも大きな声を出すことを心がけておりました。その後、ミットの上を跳ぶ「サイドジャンプ」を数十往復し、メニュー合間に3年生の先輩方中心にやってくださる「気合」だけが頼りでした。
その後も腕立て、腹筋などをしてから走って戻ってくるリレー形式の筋トレや早慶で2人1組での3分半のミット打ちを何度も行い、円になってのスクワットやランジ、スケートの動きで左右に飛ぶ筋トレをこなし、早慶合同練習会は終盤に近づいて参りました。最後のメニューは「ラグジャン」。3年生以下全員で輪になって手を繋ぎ、左右に足を出してジャンプし、スクワットをしていくものです。4年生の先輩方は円の内側に入ってビデオカメラを向けて「最後まで笑顔で!」と仰るのですが、回数を重ねるにつれてのし掛かる負担は大きかったです。他のメニューと同様、何度もやり直しさせられた後、ついに早慶合同練習会のトレーニングが終了致しました。合掌のために腕を上げるのも困難になるほどでした。やっと練習を終えたのだという安堵、思うように身体が動かなかった悔しさ、重い鎖が外れたような解放感..。しかし、終わった瞬間は何も考えられず、本当に終わったのか理解するのに時間がかかりました。
その後着替えを済ませて整列すると、先輩方がドーナツやハーゲンダッツ、ドリンクをくださいました。一発芸の披露、表彰式、早稲田大学との懇親会も行われました。大変なことばかりでしたが、4月に入部して初めて、部の一員になったことをしっかり実感できました。早稲田大学との懇親会を含め、他大学と交流するのは私にとって初めての機会であり、良い刺激を得られました。改めて振り返ってみると、少林寺拳法というよりも「根性試し」と言った方がいいメニューでしたが、ライバルである早稲田大学と共に汗を流し、お互いに限界を越えようと必死に励むことができました。今後の練習でも、この経験を忘れず、辛くても地道に努力を積み、結果に結びつけていきたいと思います。
最後になりますが、このような成長、協力の機会を与えてくださった皆様に感謝しております。
気合いを出し続けるよう私を奮い立たせてくださった4年生の先輩方、疲弊し切っている時に何度も笑顔でファイト、頑張ったと声をかけてくださった2,3年生の先輩方、練習会に参加してくださった早稲田大学少林寺拳法部の皆様に心より感謝申し上げます。
以上で報告を終わらせて頂きます。失礼致しました。
慶應義塾體育會少林寺拳法部1年 丸尾紘太朗