2021年12月8日水曜日

第56回 少林寺拳法早慶定期戦

失礼致します。

慶應義塾體育會少林寺拳法部4年 諸江優です。

 

12月5日に慶應義塾大学日吉キャンパス内 日吉記念館にて開催されました、第56回少林寺拳法早慶定期戦の結果についてご報告致します。

 

未だコロナ禍ではありますが万全な感染対策をし、有観客での早慶定期戦開催が実現出来ました。

ご尽力頂きました皆様に厚く御礼申し上げます。

 

結果は以下の通りです。

 

【新人の部】

 

   慶應    早稲田

 

先鋒:庄司 0-3三森

次鋒:林  0-4小川

中堅:鈴木 0-2関

三将:青木 2-1門田

副将:田川 2-1小圷

大将:木下 0-2宇田

 

2勝4敗で慶應義塾の敗北

 

【本戦の部】

 

   慶應   早稲田

 

先鋒: 佐藤生 5-3江川

次鋒: 高澤  0-3上重

中堅: 山内  1-0鬼頭

三将: 岡田希 0-6籾

副将: 西山  4-0藤井

大将: 多田  3-0下村

 

4勝2敗で慶應義塾の勝利


本戦の部勝利により、昨年度に引き続き慶應義塾が優勝校となりました。


以下、試合を振り返らせて頂きます。


・新人の部


早稲田大学は6名中3名が黒帯で、立合の公式戦出場経験もある者を擁しており、かなり厳しい戦いが予想されておりました。勝ち数では惜しくも破れましたが、大量得点を許した試合は一つも無く、皆果敢に戦ってくれました。

以下、各試合の詳細でございます。


先鋒の庄司は持ち前の軽やかなフットワークを活かし、終始三森拳士を動かし続けました。惜しくも敗れはしましたが、点差ほどの実力差は無かったと考えております。昨年も同じカードであったため、かなり対策されている印象を受けました。

常に相手の隙を伺い、何度も積極的に攻撃に転じた庄司は、チームの一番槍として良い働きをしてくれました。来年はきっとリベンジを果たし、慶應に一勝をもたらします。


次鋒の林は練習中に磨いた、破壊力のある技を中々出せず苦戦する試合展開となりました。相手も林同様にフィジカルとリーチに優れており、戦いにくかったことと思います。それでも最後まで間合いを切らさず、果敢に攻め続けました。唯一の1年生対決は早稲田に軍配が上がりましたが、来年は逆の結果になることを確信しています。


中堅の鈴木は格上の2年生相手にもひるまず、何度も惜しい攻撃が見られました。一時は怪我に苦しんだ鈴木でしたが、練習の成果を出そうと最後まで積極的に技を繰り出し続け、チームに勢いを与えてくれました。来年雪辱を果たしたいと、悔しそうに語っておりました。


三将の青木は練習の成果を最も出せた一人だと思います。彼は2月(同期最後の)入部でありながら瞬く間に成長し、全日本学生大会で2位を獲得した努力の男です。早慶戦期間も膨大な自主練により必殺技を磨き、一番の成長を果たしました。当日も得意の中段突きをメインに黒帯の相手を圧倒しました。


副将の田川は終始試合を支配し、危なげなく勝利を掴みました。長いリーチを活かした攻撃に相手がひるみ、そこからは田川のペースでした。共に自主練に励んだ仲でしたので、練習の成果が出せていることが良く分かりました。勝つべくして勝った、ナイスゲームでした。


大将の木下は格上相手にも動じず、非常に良い動きを見せてくれました。相手は立合公式戦にも出場経験がある黒帯拳士で、苦しい戦いが予想されていました。しかし試合のペースを握っていたのは木下でした。上手く駆け引きし、相手の得点を許さず、何度も良い攻撃を繰り出せました。惜敗しましたが、私はナイスゲームだったと思っています。



新人の部は2勝4敗で慶應義塾の敗北となりましたが、チームの士気を落とすことを全く無く、本戦にバトンを渡せたと思います。全日本学生大会でも活躍してくれた下級生達の更なる進化が期待出来る戦いでした。



・本戦の部


早慶戦の勝敗を決める本戦の部では、お互いに勝ち負けを繰り返す接戦となりました。

女子戦では今春の関東大会チャンピオン(軽量級・中量級)に輝いた二名を早稲田が擁しており、非常に厳しい戦いが決まっておりました。男子戦におきましても早慶戦本戦出場経験者・関東大会メダリストを早稲田は擁しており、実績では慶應義塾と五分でした。その様な状況でも戦略通りに試合を進めたメンバー達の「本番の強さ」には恐れ入りました。


先鋒の佐藤は大学始めの茶帯にも関わらず黒帯顔負けの実力を発揮し、唯一二年生でレギュラーの座を獲得しました。予想された試合展開とは異なり、先に3点を獲られた時には部員一同、かなり肝を冷やしました。しかし圧倒的練習量・研究量によって得られたステップと必殺技により瞬く間に5点を獲り返し、見事な大逆転勝利をおさめました。次期エースの実力を遺憾なく発揮してくれました。


次鋒の高澤は関東チャンピオン相手にもひるまず、何度も攻撃を仕掛けました。練習期間中、対戦相手を想定した練習を繰り返し攻撃を磨きましたが、やはり本番の難しさというものに阻まれました。敗れはしましたが、この1週間で圧倒的に成長した高澤は、きっとこれから飛躍的な成長を遂げると信じています。


中堅の山内は危なげなく試合を運び、新戦法を見事に成功させました。怪我をかばいながらも練習に励み、新たな活路を開いた一戦でした。相手は関東大会メダリストで決して楽な相手ではありませんでしたが、駆け引きの上手さで見事に相手の攻撃を引き出し、狙い通りの試合展開を実現しました。演武・立合ともに結果を残し、チームのエースとして最高の結果を残してくれました。


三将の岡田は1年生の時に敗れた全国チャンピオンとの再戦となりました。下馬評では圧倒的に早稲田が優勢、本人も当初はかなり恐れていたことが記憶に新しいです。しかし岡田は覚悟を決め、最高の精神状態で試合に臨みました。点差は開きましたが、試合内容は悪くなく、次に繋がる一戦となりました。女子屈指の実力者である岡田の更なる進化を信じています。


副将の西山は危なげなく試合を運び、圧倒的な実力差を見せつけました。相手の2年生は少林寺歴で言えば西山よりも長く、体格でも引けをとることはありませんでした。しかし技術の全てで西山が圧倒的強者でした。仕掛けでもカウンターでも毎回正確にポイントを稼ぎ、点差が開いて行きました。お手本の様なナイスゲームでした。来年は全国に西山航生の名が響き渡ることと思います。


大将の多田はおそらく歴代初、2年連続で大将を務めました。彼の才能は同期の私でも未だに計り知れません。 技術・メンタル・知識、全てにおいて慶應の大将に相応しい男でした。当日も全く相手の大将を寄せ付けることなく、3年振りに代表戦にもつれ込まずに試合を終えて帰還しました。コロナ禍で彼の実力を全国で発揮出来なかったことが非常に心残りです。間違いなく同世代で最強の選手でした。



以上の結果をもちまして、本年度の第56回早慶定期戦も優勝することが出来ました。2015年以来の連覇となり、非常に嬉しく思います。


私自身試合に出場することは叶いませんでしたが、この最高のチームの主将として戦えたことを誇りに思います。指導陣の皆様、先輩方、同期、後輩達、支えてくださった皆様、全員で掴んだ勝利でした。

全日本学生大会に続き結果を残せましたのは、間違いなく周囲の皆様のおかげでした。感謝の気持ちを忘れずに次世代にバトンを渡したいと思います。


63代主将、高鹿綾華は初の女性主将となります。彼女の部への情熱がチーム慶應を更なる進化に導きます。今後ともご声援の程を宜しくお願い申し上げます。


最後になりましたが、例年に引き続きお忙しい中審判を務めてくださった明治学院大学橘先生、上智大学金子先生、法政大学清水先生、日頃よりご指導頂いている篠永監督、渡辺先生を始めとする武道学園の先生方、当日お越しくださった烏谷部長、伊藤先輩を始めとする三田会の諸先輩方、應援指導部の皆様、そして早稲田大学少林寺拳法部関係者の皆様、全ての方々に心から御礼申し上げます。誠にありがとうございました。


以上で報告を終えさせて頂きます。

失礼致しました。



慶應義塾體育會少林寺拳法部4年

主将   諸江優


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