2020年12月8日火曜日

第55回 少林寺拳法早慶定期戦

 失礼致します。

慶應義塾體育會少林寺拳法部3年 諸江優です。

 

127日に早稲田大学戸山キャンパス内 早稲田アリーナにて開催されました、第五十五回少林寺拳法早慶定期戦の結果についてご報告致します。

 

コロナ禍で開催が不安視される中でも早慶定期戦が行えたことは奇跡とも言えます。開催にあたりご尽力頂いた皆様に厚く御礼申し上げます。

 

以下が結果でございます。

 

【新人の部】

 

   慶應    早稲田

 

先鋒:岡田毬2-0小圷

次鋒:佐藤玲0-5宇田

中堅:庄司 1-1三森

三将:田川 1-4遠藤

副将:小林 1-1藤井

大将:岡田希3-1氏平

 

慶應義塾、222分けにより引き分け

 

【本戦の部】

 

   慶應   早稲田

 

先鋒: 山内5-0芝田

次鋒: 多家2-12

中堅: 西山2-0下村

三将: 千田0-5上重

副将: 並木0-1笠井

大将: 多田5-2井上

代表戦:多田2-1井上

 

 慶應義塾、33敗、代表戦の結果慶應の勝利

 

 

 

・新人の部について

 

早稲田大学の新人チームは6名中4名が有段者でした。その状況下でも引き分けたことは、ひとえに下級生の努力の賜物だと考えております。 

以下、新人戦を振り返ります。

 

先鋒の岡田は落ち着いた試合展開で、危なげなく勝利しました。

次鋒の佐藤は高段者の相手にも臆せず果敢に攻め続け、良い動きを見せてくれました。

中堅の庄司は安定したステップで相手の攻撃を寄せ付けず、高段者相手に引き分けました。

三将の田川は高いポテンシャルを持ちながらも、練習通りの動きが出来ず悔しい想いをしました。

副将の小林は日頃のクールさをかなぐり捨て、闘志を剥き出しにして常に攻め続けました。

大将を務めた岡田希美は必殺の中段突きを狙い通り炸裂させ、演武で全国優勝のライバルを圧倒しました。彼女ほど練習した部員はいない、と言えるほど自主練を長時間こなし、掴むべくして掴んだ勝利でした。

 

 

・本戦の部について


本戦の相手である早稲田大学は、全国優勝の女子拳士や多数の実力者を有する強敵でした。

以下本戦を振り返ります。

 

先鋒の山内は、最高の試合展開で一気に流れを呼び込んでくれました。今年に入りめきめきと力をつけた山内ですが、既に部の最高戦力の一人です。開始直後に得意の中段蹴りを炸裂させ、その後も危なげない試合展開でリードを保ちました。早慶戦初出場、相手が高段者であるというハンデをはねのけ、最高の勝利を届けた先鋒戦でした。

 

次鋒の多家は1年生ながら本戦出場を果たし、全国優勝者の籾拳士から2点をもぎとりました。序盤に一気に得点を許し、苦しい試合展開となりましたが、最後まで挫けず立ち向かう姿には胸が熱くなりました。

 

中堅の西山は昨年のリベンジ戦となりました。開始直後に急所を蹴られるアクシデントがありながらも、復活し見事に勝利しました。上級生の高段者相手にも終始ペースを崩さず、試合を支配していました。彼の恵まれた身体能力と、血のにじむ努力がもたらした勝利でした。

 

三将の千田は悔しい試合となりました。一昨日、昨年と早稲田の戦力を沈めて来た千田ですが、今回だけは早稲田に軍配が上がりました。果敢に攻め続けるも、パワーのある相手の猛攻が上回りました。しかし最後の1秒まで攻め気を忘れなかった千田は、チームの勢いを削ぐことは全くありませんでした。

 

副将の並木はあと一歩力が及びませんでした。3年連続で早慶戦に出場している笠井拳士を相手にしても、並木はいつも通りの試合展開で圧し続けました。しかし惜しくも有効打が貰えず、惜敗しました。

 

大将の多田は危なげない試合展開で圧勝しました。大将戦にまわってきた時点で3敗でしたが、我々の頭は既に代表戦のことを考えていました。何故なら、多田がそれほどに勝利の気迫を放っていたからです。同学年で多田に敵う拳士はおそらく関東にも全国にもいないと考えています。終始多田のペースで試合が動きました。本塾のエースであり運用法のリーダーである多田に、割れんばかりの拍手と歓声が送られました。

 

代表戦でも多田と早稲田大将の井上拳士が再戦を行いました。流石は大将と言うべきでしょうか、お互いに大将戦の反省を瞬時に活かし、ロースコアゲームとなりました。1-1で残り時間が過ぎる中で、多田が会心の一撃を炸裂させ、本塾の勝利が確定しました。

試合直後は部員の喜びが爆発し、喝采が多田を包みました。

 

今回の早慶戦では、主将である私が自らの落ち度で出場権を逃してしまいました。歴代でおそらく初めての「早慶戦に出場出来なかった主将」ではありますが、幹部全員が自分の強みや役割を自覚した上での分業が達成出来たことは大きな発見であり、ポジティブに捉えています。指導陣の皆様・リーダーシップを執って勝利に導いてくれた多田・選手・サポートメンバーの皆で掴んだ、新しい形の勝利でした。

冒頭の繰り返しにはなりますが、この厳しい状況下で早慶定期戦が行えたことは決して当然ではありません。部員全員が、感謝の気持ちを忘れずに戦うことが出来ました。

最後になりましたが、例年に引き続きお忙しい中審判を務めてくださった明治学院大学橘先輩、上智大学金子先輩、法政大学清水先輩、日頃よりご指導頂いている篠永監督、武道学園の先生方、当日お越し下さった大石部長、伊藤先輩を始めとする三田会の諸先輩方、應援指導部の皆様、そして早稲田大学少林寺拳法部関係者の皆様、全ての方々に心から御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

 

以上で報告を終えさせて頂きます。

失礼致しました。

 

慶應義塾體育會少林寺拳法部3

主将   諸江優

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