2018年12月6日木曜日

第53回 少林寺拳法早慶定期戦

失礼致します。
慶應義塾體育會少林寺拳法部3年の森上雄大です。

122日に早稲田大学にて開催されました第53回早慶定期戦についてご報告致します。


結果は以下の通りです。
【新人戦】
   慶應  早稲田
先鋒:高橋  2-0 鬼頭
次鋒:多田  0-0 芝田
多田、怪我により中断
中堅:千田 2−1 首藤
副将:小松 2−2 井上
大将:     2−0 笠井

結果、3-0。よって慶應義塾大学の勝利。

【本戦出場者】
   慶應    早稲田
先鋒:佐藤(太) 3-2 安部 
次鋒:入江 1−1 大橋
中堅:楠田 0−5 山口
三将:五十嵐0-2 中村
副将:田崎 0−2 居作
大将:森上 2-1 刈屋

結果、2-3。よって早稲田大学の勝利。
本戦の部の勝利によって、本年度は早稲田大学の優勝。


新人戦の部について。
本年は1試合も落とさずに快勝することが出来ました。例年通り有段者が多い早稲田大学に対して本当によく頑張ってくれました。
早慶戦という大舞台で、張り裂けんばかりの大歓声の中で緊張するどころか、練習以上の力を発揮するその姿を本当に頼もしく感じました。
真面目で、素直で、練習熱心で、でも仕事はできないそんな愛すべき一年生たちの今後の活躍が非常に楽しみです。


本戦の部について。
本年は例年の5人制から三将を追加した6人制で行いました。

以下本戦を振り返って参ります。
先鋒の3年佐藤は今回のメンバーの中で唯一、昨年の早慶戦にも出場している選手です。昨年は同じく先鋒として出場し、先制したもののラスト4秒で追いつかれてしまい非常に悔しい思いをしたと語っておりました。今年は最後の1秒まで見事な試合運びで、大事な初戦を勝利で飾ってくれました。

次鋒の2年入江は大学始めでありながら、有段者の3年生を抑えての出場になります。長い手足と空手で培った機敏なステップで相手を翻弄します。対する早稲田も2年生の出場で、昨年の新人戦大将戦で戦った大橋拳士です。カウンターで先制を許すもすぐさま中段蹴りで取り返し、引き分けとなりました。

中堅は例年通り女子戦となっております。次鋒に続き有段者の3年生を抑えて2年楠田が出場しました。対戦相手も次鋒と同じく、昨年の新人戦中堅女子戦で対決した早稲田2年山口拳士です。今回はかなり楠田の動きを研究されており、惜しくも敗北という結果に終わりました。しかし最後まで諦めずに果敢に立ち向かうその姿に、本戦メンバー一同心から励まされました。

三将は我が部のムードメーカー3年五十嵐です。京都に遠距離恋愛中の彼女がいます。
対する早稲田3年中村拳士は180㎝を超える大柄な選手でありますが、五十嵐は攻め気を忘れません。結果としては惜しくも敗れてしまいましたが、普段はふざけてばかりの五十嵐の涙は我々の闘志を大いに引き立てました。

副将は本年度我が部の副将を務めるエース3年田﨑です。田﨑とは塾高少林寺拳法部から共に汗を流した仲であり、もう6年の付き合いになります。最も信頼できる同期の1人であり、本当に頼りにしています。
この副将戦が始まる前の戦績が121分けであり、我が部としては後がない状況でした。最低でも引き分けないと勝ちの望みが絶たれてしまう、そして対戦相手は早稲田のエース3年居作拳士。最大級のプレッシャーがかかった試合でした。
会場中が息を飲む接戦でしたが、結果としては敗北という形で試合終了を迎えました。しかし本当に、最後の1秒まで必死に相手を追いかける田﨑の姿は本当に格好良かったです。

最後に、私が務めさせて頂きました大将戦についてです。
しかし私の大将戦を行う前に既に大学としての負けが決まっている状況でありました。
私は高校の時から少林寺拳法早慶戦には通っており、先輩方の勇姿を何年にも渡って拝見して参りました。また大学1年次に應援指導部に所属していたこともあり、早慶戦に対する想いは歴代の先輩方にも引けを取らないという自負があります。誰よりも早慶戦を重く捉え、誰よりも早慶戦に勝ちたいと思い当日を迎えました。
その分、早慶戦敗北という結果は本当に重かった。悲しいや悔しいというよりも、状況が飲み込めなくて困っていました。軽いパニック状態のような、本当にどうすれば良いか分からない状態でした。
蜂屋前主将の「大丈夫、やり切ってこい」という言葉で我に返り、ようやく負けたのだということを理解しました。周りを見渡すと副将戦を終えた田﨑が絶望した表情で俯き、他の部員たちも泣きそうな、助けを求めるような顔で私のことを見つめています。ここで私が折れてしまえば誰も救えない、主将として私が負けるわけにはいかないと強く感じました。
こうして迎えた大将戦。
事前に考えた作戦や戦略は遥か彼方へ飛んで行き、ただただ目の前の敵を倒すということだけを考えて臨みました。早稲田の大将、主将の刈屋拳士も最後を自分の勝利で飾りたいという強い思いがあり、前半は間合いを取り合う拮抗した内容で終わりました。インターバルの際に仲間たちから「最後は思う存分戦ってきてくれ」という言葉を貰い、運命の後半戦へ。強い気持ちで攻めるものの刈屋のカウンター上段突きで先制されます。直ぐさま得意の中段蹴りで取り返し、1-1。残り時間僅かの中、一瞬の隙をついて上段突きを決め、2-1で勝利しました。

以上の結果から本戦は2-3で本年度は早稲田大学に優勝カップを譲る形となりました。

本年は早い段階から立会評価法の練習を取り入れ、また例年以上に出稽古や日本武道館の練習に参加させて頂き準備をして参りました。個人的にOBの先輩にご指導をお願いし、週末に特別練習を行ったこともありました。
勝利のご報告が出来ないことを本当に申し訳なく感じておりますが、本当にやるだけのことはやったという自負もあり、清々しくも感じております。
しかし来年こそは優勝カップを取り戻すべく、今から準備をして参ります。

今回の早慶戦を通して強く感じたのは、本当に様々な方に支えられているということです。
当日お越し頂いたOBOGの先輩方はもちろんですが、お仕事でいらっしゃれない先輩方からも沢山の応援メッセージを頂きました。應援指導部同期の若林君はガラガラになった喉で応援し、最後のエール交換では共に涙を流してくれました。出場したのは僅か11名では御座いますが、早慶戦とは我々だけのものではなく、慶應義塾が一丸となって戦うものなのだと改めて感じました。

最後になりましたが、お忙しい中審判を務めてくださいました明治学院大学橘先輩、上智大学金子先輩、法政大学清水先輩、日頃よりご指導頂いている麻田監督、当日お越し下さった大石部長、岡田先輩を始めとする三田会の諸先輩方、應援指導部の皆様、そして早稲田大学少林寺拳法部関係者の皆様、全ての皆様に心からお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

以上で報告を終わります。
失礼しました。


慶應義塾體育會少林寺拳法部3  主将  森上雄大

0 件のコメント: